異常気象で猛暑や酷暑は当たり前!夏バテについて知っておこう!
「異常気象で猛暑」「異常気象で酷暑」……こういった表現を見飽きた、聞き飽きたという方も多いでしょう。「異常気象」「猛暑」「酷暑」といったキーワードが今や日本では当たり前になってしまいました。昔は夏が好きだったのに、今の夏は好きになれないという方も多いのではないでしょうか?異常気象で猛暑や酷暑が当たり前になった今の時代だからこそ、夏バテについてきちんと理解しておきましょう。
そもそも夏バテとは?
夏バテというのは、夏にバテて体調不良になってしまうことを指します。あまり知られていないのですが、「夏負け」や「暑気あたり」と呼ばれることもあります。
それでなくとも夏はバテやすいのですが、ここ最近の異常気象による猛暑や酷暑によって夏バテで苦しんでいる方もかなり多くなっているようです。今や夏バテになったことがないという方のほうが珍しいでしょう。
では、夏バテではどのような症状が出てくるのでしょうか?まず挙げられるのは、やはり体のだるさです。
「体がだるい」「体が重い」「疲れがとれない」といった症状を訴える方はかなり多いようです。本来であれば、こういった体のだるさや体の重さ、疲れといったものは十分で質のいい睡眠である程度回復させることができるのですが、これだけの猛暑や酷暑が続くと十分で質のいい睡眠を確保するのは難しいでしょう。
暑さで毎日目が覚めるという方もいますし、かといってクーラーや扇風機をつけっぱなしにすると寒くて目が覚めるということもあります。
冬であれば寒くとも自分の体温で布団が温まってくるものですが、夏というのは暑くなる一方で放っておいてもどうにもなりません。
こういった中で十分で質のいい睡眠を確保できず、体のだるさや体の重さ、疲れといったものを翌日に持ち越してしまって、余計につらくなってしまうというわけです。仕事もはかどらないですし、どうにか自分を奮い立たせようと栄養ドリンクなどに依存してしまうこともあります。
体のだるさというのはよくある身近な症状ではあるものの、思っている以上に厄介なものでもあるのです。
次に、食欲不振です。夏バテで食欲不振というのは、本当によくある話です。夏バテでは自律神経が乱れることになりますので、普段は自律神経で正常にコントロールされている内臓の働きも低下してしまいます。
そのため、食欲が出なくなったり、食べようとしてもなかなか食べられなくなったりするのです。女性であれば「夏バテでちょっと痩せられるかも……」と思ってしまう部分もあるでしょう。
実際に夏バテの食欲不振で痩せるといった経験をしたことのある方もいるでしょうが、今は食欲不振で太ってしまうという方がかなり増えています。というのも、食欲不振になると栄養バランスのとれた食事というものが難しくなります。
食べる量も極端に減るでしょうから、栄養不足の状態になってしまうのです。もともと人間というのはさまざまな栄養素を必要とする生き物で、そのさまざまな栄養素があるからこそ健康を維持することができるのです。
その栄養素が不足してしまうと言うまでもなく不健康になってしまいますし、体の代謝も低下してしまいます。ダイエットと体の代謝の関係については、女性であればよくおわかりかと思います。
仮に食べる量が極端に減ってしまっても、その分、代謝が落ちてしまえば痩せるどころか逆に太ってしまうのです。
もちろん、女性の場合にはホルモンバランスなどの影響も受けるかとは思いますが、代謝の低下による影響は思っている以上に大きいのです。
栄養不足で代謝が低下してしまうだけではなく、栄養不足によって先でお話ししたような体のだるさや体の重さ、疲れといったものもどんどん増していきます。栄養不足は体だけではなく、心にも影響を及ぼしますので、気持ちも沈んで無気力になってしまうこともあります。かといって、栄養をつけるために無理をしていろいろ食べると弱っている内臓にさらなる負担をかけることになります。下痢などもしやすくなるでしょう。栄養をつけるために食べすぎて太るということもありますし、夏バテの症状は本当に厄介です。
夏バテの体のだるさや体の重さ、疲れ、食欲不振といったものから引き起こされるものがあります。それが夏風邪です。冷静に考えてみると、これまでに夏風邪を引いていた人というのは夏バテ気味だったのではないでしょうか?夏バテになってしまうと、自律神経も乱れますし、代謝も落ちて、免疫力が低下します。普段は跳ね返すことのできるような病気であっても、夏バテ中にはかかってしまうということがよくあります。一般的な風邪というと、熱が出て、せきが出て……というイメージかと思いますが、夏風邪は一般的な風邪とは少々違ってきます。というのも、熱は微熱が数日続く程度ですし、せきもあまり出ません。その代わり、のどが痛くなったり、下痢をしたりすることが多くなります。もちろん、体のだるさもあります。「ちょっと調子が悪いのかな?」くらいで済ませられる症状が多いので、夏風邪を引いていることにすら気づかないままになってしまうことも少なくありません。もともと夏は汗をかきやすい季節ですから、夏風邪によって脱水症状を引き起こされることもあります。
なぜ夏バテは起こるの?
では、なぜ夏バテが起こってしまうのでしょうか?異常気象による猛暑や酷暑で暑すぎるというのもあるのですが、ひとつは温度差です。
外が暑いからこそ、やはり室内は涼しくするものです。実際に、今のような暑さであればクーラーなどをつけておかないとそれこそ命にかかわります。ただ、ここで発生してくる温度差によって体力を消耗してしまう上に、自律神経の乱れが起こってしまうのです。暑すぎるのも寒すぎるのも温度差があるのも、体にとってはストレスになります。このストレスによって自律神経が乱れてしまうのです。
自律神経はさまざまなものを司っているのですが、自律神経によって大きく左右されるもののひとつが内臓の働きです。内臓の働きが悪くなり、食欲不振も引き起こされるというわけです。
特に女性であればよくおわかりになるかと思うのですが、自律神経が乱れると本当にさまざまな症状が引き起こされます。夏バテの諸症状も自律神経の乱れによるところが大きいのです。
また、今の日本の夏はかなり湿度が高いです。
テレビのニュースでは「湿度99%」という嘘みたいな数字を目にすることが少なくありません。つまり、今の日本は高温多湿の状態なのです。
昔のカラっとした夏はもう二度と味わうことができないかもしれません。
湿度が高いとき、普段と汗のかき方が違うと感じたことはないでしょうか?もともと人間が汗をかいて体温の調節をおこなっていることはご存知かと思いますが、高温多湿の状態では発汗がうまくいかなくなるのです。
汗をかけたほうが楽なのに汗をかけないような感覚になることもあるかと思うのですが、まさに高温多湿の状態だとうまく発汗できなくなってしまうのです。
その結果、体温の調節がうまくできずに夏バテになってしまうというわけです。
さらに、先でも触れましたが睡眠不足も影響してきます。今の日本の異常な暑さには、クーラーなどが欠かせません。ただ、クーラーを動かすと室外機から熱風が出てくるかと思います。こういった熱風によって夜になっても温度が下がりにくく、熱帯夜となってしまうケースは少なくありません。熱帯夜で安眠というのは、それこそ夢のまた夢です。眠れないのはもちろん、眠れてもその睡眠の質はかなり低いでしょう。
そのため、本来であれば寝ている間に修復すべきものを修復しないまま翌日に持ち越してしまうのです。睡眠不足や睡眠の質の低下に関してはパソコンやスマートフォンなどによるブルーライトの影響も無視できないのですが、今の日本の熱帯夜はそれ以上の脅威とも言えるかもしれません。
夏バテを予防・改善するためには?
夏バテになってもいいことなんてひとつもありません。ただ毎日体のだるさや体の重さ、疲れ、食欲不振といった症状と戦っていくしかないのです。だからこそ、夏バテは積極的に予防・改善していきましょう。
基本的には食事と睡眠を意識します。食欲がないのであれば無理に量を食べる必要はありません。ただ、その中でも栄養バランスを考えていきましょう。
夏は炭水化物ばかりになりがちですが、そうならないように気を付けます。
栄養バランス考えつつ、消化のいいものをよく噛んで少量ずつでも食べるようにしましょう。睡眠に関しては氷枕などで頭を冷やして、熱帯夜でも質のいい睡眠を確保できるようにします。できるだけ決まった時間帯に寝起きするようにして、寝具など環境を整えるのもいいでしょう。
あと、忘れないようにしたいのが温度差です。室内でクーラーを使うときには、外との気温差が5度以上にならないようにと言われていますが、ここ最近の以上気象を考えると10度以上と考えた方がよさそうです。